A Lazy English Learner's Blog

楽しいことがあったり、忙しいと、すぐに英語をなまけてしまう人のブログ

太田忠司『僕の殺人』(1990)を読んだ

こちらのブログで勧められていた太田忠司の『僕の殺人』を読んだ。

僕の殺人 (徳間文庫)

僕の殺人 (徳間文庫)

 

 五歳のとき別荘で事件があった。胡蝶(こちょう)グループ役員の父親が階段から転落し意識不明。作家の母親は自室で縊死(いし)していた。夫婦喧嘩の末、母親が父を階下に突き落とし自死した、それが警察の見解だった。現場に居合わせた僕は事件の記憶を失い、事業を継いだ叔父に引き取られた。十年後、怪しいライターが僕につきまとい、事件には別の真相があると仄めかす。

15歳の「僕」の視点で語られる自分探しの物語。

胡蝶(!!)グループ!怪しいフリーライター!自分探し!イズミ!*1

最初はこれだけでかなり「ベタ」だなあと思ってしまった。(わざとなのだろうか?)

しかし、読んで気づいた。

間違っていたのは自分のほう。

その「ベタさ」が15歳なのであり、個の物語なのであり、決して軽んじられてよい話ではないのだ。

口調は読みやすく、ストーリーも終盤になるにつれ、どんどん引き込まれるものになっていると思う。

年を重ねて、若者が主役の物語を読むことがほとんどなくなってしまった。

これを機に、読書の幅を広げていきたい。