Short and Sweet

英語のこと、本のこと、日々のこと

菅野完『日本会議の研究』(2016)を読んだ

石井さんのブログで紹介されていた、菅野完(たもつ)『日本会議の研究』を読んだ。

日本会議の研究 (扶桑社新書)

日本会議の研究 (扶桑社新書)

 

市民運動が嘲笑の対象にさえなった80年代以降の日本で、

めげずに、愚直に、地道に、そしてきわめて民主的な、

市民運動の王道を歩んできた「一群の人々」によって

日本の民主主義は殺されるだろうー

安倍政権を支え、日本の中枢に絡みつく「日本会議」の研究。生い立ちから、”一群の人々”の構成メンバー、なぜ改憲にこだわるのかなど、その実態を暴き出している。

凄い本だった。

日本会議というと得体の知れない右翼団体という、本当に漠然としたイメージしかなかったが、いかに自分が物事を「見て」いなかったか思い知らされた。

この本は日本会議にとっては痛かっただろうな。

知れば怖くなくなるのだから。

よい本に触れて、もっといろいろ勉強したいと思いました。*1

*1:日本会議についてじゃないよ。

映画『セレステ∞ジェシー』(2012)を観た

原題は"Celeste and Jesse Forever"。

セレステ&ジェシー [DVD]

セレステ&ジェシー [DVD]

 

セレステジェシーは誰もが認める唯一無二の「理想のカップル」。親友から恋人、恋人から夫婦へとその関係を発展させたが、仕切り屋なセレステとマイペースなジェシーの結婚生活はうまくいかない。別れる、別れないと、二人の関係があいまいなとき、ジェシーが他の女性と出逢う。

この映画の山場は、親友の結婚式におけるセレステのスピーチだろう。

Um...Jesse and I are getting a divorce.

So that's...yeah, our timing was not as good, I guess.

Beth and Tucker, you are lucky to be best friends.

Work hard and respect that.

It doesn't come easily.

Be patient, don't always think you're right.

And if you are, it doesn't fucking matter anyway.

Fight for it, everyday, I wish I had.

「いつも正しくある必要はないわ。」

人と人の間では、必ずしも、いつも正しくある必要はないのだ。

ε-(´∀`*)ホッ

東野圭吾『放課後』(1985)を読んだ

東野圭吾の作品を読んだのは、これが初めて(?)かもしれない。

こちらのブログで紹介されていた、東野圭吾『放課後』を読んだ。

放課後 (講談社文庫)

放課後 (講談社文庫)

 

校内の更衣室で生徒指導の教師が青酸中毒で死んでいた。先生を二人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女・剣道部の主将、先生をナンパするアーチェリー部の主将ーー犯人候補は続々登場する。そして、運動会の仮装行列で第二の殺人が・・・・・・。乱歩賞受賞の青春推理。

生徒に”マシン”とあだ名されている「私」前島教師と、その勤務校私立清華女子高等学校で起こる殺人事件と。

いわゆる青春には美しい面もあれば、そんな言葉で済まされないものもあることが見事に描かれている。

理由がわかるのはいつも、起こってしまった後だ。

本人は、いつも気づかない。

少し悲しい気持ちになった。

 

追伸 脳のMRIの結果は、なんともありませんでした。(よかった)

宮部みゆき『魔術はささやく』(1989)を読んだ

拍動性耳鳴りと頭痛が酷いので、ここ最近病院に行っている。

耳鼻科に行ったら、耳はなんともないということだったので、念のため脳神経内科MRIを撮ってもらった。結果は後日。

こっちも、なんともないといいな。

こちらのブログで紹介されていた、宮部みゆき『魔術はささやく』を読んだ。

魔術はささやく (新潮文庫)

魔術はささやく (新潮文庫)

 

それぞれは社会面のありふれた記事だった。一人めはマンションの屋上から飛び降りた。二人めは地下鉄に飛び込んだ。そして三人めはタクシーの前に。何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた三つの死。さらに魔の手は四人めに伸びていた・・・・・・。だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず知らず事件の真相に迫っていたのだった。日本推理サスペンス大賞受賞作。

日本推理サスペンス大賞受賞作。しかも、宮部みゆき

なんだかすごい本を手に取ってしまったと思った。これで面白くないわけがない。

・・・と思って、期待はずれなこともあるのだけど、この本は実際、面白かった。

前に読んだ太田忠司の『僕の殺人』は自ら動くタイプの主人公だったが、こちらは巻き込まれタイプと言っていいと思う。

もちろん自分でも動くのだけど、周りの環境や状況が最大限に活かされている。

幼少時代に知り合った”じいちゃん”の仕事も、書店でのアルバイトも、無駄なものがなにもないのだ。

そういう意味では、物語内で世界が完成されているとも言えるかもしれない。

本の外の世界にいる、守のことを考えた。

そして、運河と。

斎藤美奈子『名作うしろ読み』(2013)を読んだ

最近は時事評論での活躍が目覚ましいようだけど、やっぱり彼女の本業は文芸評論!

斎藤美奈子『名作うしろ読み』を読んだ。

名作うしろ読み (中公文庫)

名作うしろ読み (中公文庫)

 

名作は”お尻”を知っても面白い!「神に栄えあれ」「下痢はとうとう止まらず、汽車に乗ってからも続いていた」――さて、この二つの文章は何という作品のラストでしょう?『雪国』『ゼロの焦点』から『赤毛のアン』まで、古今東西の名作132冊を最後の一文から読み解く、丸わかり文学案内。文豪たちの意外なエンディングのセンスをご覧あれ。

ということで、名作の「ラスト一文」を紹介する、ちょっと変わった文学案内だ。

昔から評論という分野が好きで、斎藤美奈子の本はその信頼性*1と語り口の面白さから全部読んでいたのだが、「最後を知ってしまっては面白さが半減してしまうのでは・・・」という強い思い込みがあって、この本を手に取るのには少し時間がかかった。

私たちはシェークスピアハムレット』 の最後でハムレットが死ぬことを知っている。夏目漱石坊っちゃん』のラストで坊っちゃんが四国を去ることも知っている。知っていても、『ハムレット』や『坊っちゃん』の魅力が減るなんてことはあり得ない。きのうきょう出た新刊書じゃないのである。やや強引に定義し直せば、人々がある程度内容を共有している作品、「お尻」を出しても問題のない作品が「古典」であり「名作」なのだ。

今読んでいる『『資本論』も読む (幻冬舎文庫)』で宮沢章夫も言っていたが、「読むこと」と「理解すること」は違うのだな。

通して読んでみたが、いわゆる名作の最後は意外にしまりのないものが多いことに気づく。

紹介されている132の作品うち、恥ずかしながら両手に足りないくらいしか読んでいない。

これからひとつずつ読んでみようかな。

結局のところ、「本の話は「既読の人」同士でしたほうが絶対おもしろい」のだから。

*1:先に挙げた朝倉かすみを知ったのも、彼女がきっかけだった。

Unit1-Part4

例のごとく、Part4を聞き取って内容をまとめてみた。(間違いはもちろんある)

そして自分用メモ。

A radio announcer Nicole Bertle was introducing the today’s guest, Anny Lin Hermes, on Northern Iowa Talk Radio. Ms. Hermes is a movie director who grew up in Iowa. After she graduated from high school, she moved to Los Angeles to study in a film school. And rest is history. Her first movie “James and a Squirrel” became a big hit and got a best film award at Vancouver Film Festival last year. She’s already taken the second movie titled “Goodbye Mr. Bigfield” to be released in August. Some of the film was shot in Iowa. The speaker was going to talk with her about her childhood and the background of the latest movie.

文のつなげ方、まとめ方が(変な言い方だけど)「全然できない」。基本的な文章の作り方の本もやりたいところ。何気なく使ってしまったけれど、映画を撮るときtakeを使うことがあるのだろうか?

太田忠司『僕の殺人』(1990)を読んだ

こちらのブログで勧められていた太田忠司の『僕の殺人』を読んだ。

僕の殺人 (徳間文庫)

僕の殺人 (徳間文庫)

 

 五歳のとき別荘で事件があった。胡蝶(こちょう)グループ役員の父親が階段から転落し意識不明。作家の母親は自室で縊死(いし)していた。夫婦喧嘩の末、母親が父を階下に突き落とし自死した、それが警察の見解だった。現場に居合わせた僕は事件の記憶を失い、事業を継いだ叔父に引き取られた。十年後、怪しいライターが僕につきまとい、事件には別の真相があると仄めかす。

15歳の「僕」の視点で語られる自分探しの物語。

胡蝶(!!)グループ!怪しいフリーライター!自分探し!イズミ!*1

最初はこれだけでかなり「ベタ」だなあと思ってしまった。(わざとなのだろうか?)

しかし、読んで気づいた。

間違っていたのは自分のほう。

その「ベタさ」が15歳なのであり、個の物語なのであり、決して軽んじられてよい話ではないのだ。

口調は読みやすく、ストーリーも終盤になるにつれ、どんどん引き込まれるものになっていると思う。

年を重ねて、若者が主役の物語を読むことがほとんどなくなってしまった。

これを機に、読書の幅を広げていきたい。